2017.02.05
看護部 1病棟 看護師 │ 鍵 智子
発展途上国で看護師として働くことを目指し、約2年間ケニアに滞在していた事があった。 免許取得はできたが3年の有効期限があり更新をしていないため免許の効力はもう無いのだけれど。この2年間で起こった事は私の中で核となるものを築いており、大事な私の一部分である。
看護師という立場で話すなら1番印象に残ったのは救急外来で2~3センチの傷を2つも縫った事。日本では看護師資格としては出来ない医療行為だが、ケニアでは傷が浅い外傷は看護師が縫合する。看護師免許を取るための研修中に巡って来た、もう2度と来ないチャンスだと思い患者さんには申し訳ないが、率先して実施させてもらった。傷は、1つは眉間の辺りで、もう一つは額と眼の間。受傷の理由は喧嘩だった。思っていたよりも数倍の手の力が必要とされ針を皮膚に刺す時は皮膚の硬さで手が震えた。局所麻酔はかなりの量を使ったと思う。でも今でも思うのだが、あの傷は治ったのかということ。局所麻酔の量も気がかりだけど、合わせた皮膚の面が気づかないうちにずれていて引きつれた傷痕になったのではないかと思うと気が気でない。
携帯電話を盗まれたり、必要な書類が揃わなかったり、ケニアから出国できなかったり、街中で変な人に付きまとわれたり・・・ケニアでは嫌なこと・怖いことも沢山あったけど、でも形態は違うけど日本でも嫌な事はある。
困ったことが起こると名前も知らない人が励ましてくれたり、助け船を出してくれる。それぞれのエピソードが大きくて一度には語れないけど、ケニアはそういう、「人って知らない人をこんなに助けられるのだ。人は人の心をこんなに救えるのだ」となんか心が「ほぅ」とする国。行くならツアーなんかでは無く、できるだけ長期の滞在で若いうちに行くことをお薦めしたい。
看護部 1病棟 看護師 │ 鍵 智子
発展途上国で看護師として働くことを目指し、約2年間ケニアに滞在していた事があった。 免許取得はできたが3年の有効期限があり更新をしていないため免許の効力はもう無いのだけれど。この2年間で起こった事は私の中で核となるものを築いており、大事な私の一部分である。
看護師という立場で話すなら1番印象に残ったのは救急外来で2~3センチの傷を2つも縫った事。日本では看護師資格としては出来ない医療行為だが、ケニアでは傷が浅い外傷は看護師が縫合する。看護師免許を取るための研修中に巡って来た、もう2度と来ないチャンスだと思い患者さんには申し訳ないが、率先して実施させてもらった。傷は、1つは眉間の辺りで、もう一つは額と眼の間。受傷の理由は喧嘩だった。思っていたよりも数倍の手の力が必要とされ針を皮膚に刺す時は皮膚の硬さで手が震えた。局所麻酔はかなりの量を使ったと思う。でも今でも思うのだが、あの傷は治ったのかということ。局所麻酔の量も気がかりだけど、合わせた皮膚の面が気づかないうちにずれていて引きつれた傷痕になったのではないかと思うと気が気でない。
携帯電話を盗まれたり、必要な書類が揃わなかったり、ケニアから出国できなかったり、街中で変な人に付きまとわれたり・・・ケニアでは嫌なこと・怖いことも沢山あったけど、でも形態は違うけど日本でも嫌な事はある。
困ったことが起こると名前も知らない人が励ましてくれたり、助け船を出してくれる。それぞれのエピソードが大きくて一度には語れないけど、ケニアはそういう、「人って知らない人をこんなに助けられるのだ。人は人の心をこんなに救えるのだ」となんか心が「ほぅ」とする国。行くならツアーなんかでは無く、できるだけ長期の滞在で若いうちに行くことをお薦めしたい。